日本刀の登録について

『日本刀の登録について』

Q:物置を片づけていたら日本刀が出てきた。遺品整理をしていたら日本刀が出てきた。こんな場合どうしたらいいの?

  • 日本刀を発見した場合の手続きについて銃刀法に精通した特定行政書士が詳しく解説します。
  • 未登録の日本刀を発見した方日本刀を発見した際の手続きがわからない方向けの記事になります。
  • 発見した日本刀を正しく届出て登録を行い、適法な状態で所持する事ができます。

日本刀を発見した時?

日本刀を発見した時は、まず登録証の有無を確認してください。登録証がある場合には所有者変更の届出を行います。しかし、中には登録証のない日本刀が出てくる可能性があります。今回はこちらの未登録の日本刀を発見した場合についての手続きをご案内いたします。

警察に発見届を提出

未登録の日本刀を発見した場合は、所管の警察に発見届を提出する必要があります。発見した方の住所地を管轄する警察署に事前連絡をして指示を受けてください。発見届が受理されると発見届出済証が交付されます。こちらの発見届出済証が登録申請時に必要になりますので、紛失等に注意してください。

登録申請

発見届が済んだら、発見した方がお住いの都道府県教育委員会に登録申請を行います。

都道府県教育委員会の担当課に電話連絡の上審査会日程などの調整を行ってください。

※令和3年度の三重県での登録審査会は下記の日程で行われます。

開催日会場受付時間
令和3年5月18日(火曜日)津庁舎 6階 大会議室・会議室津市桜橋3-446-34※県庁ではありません10:00 ~ 11:3013:00 ~ 14:00お一人ずつ、受付時間の指定を行います。
令和3年7月20日(火曜日)
令和3年9月28日(火曜日)
令和3年11月16日(火曜日)
令和4年2月22日(火曜日)

審査に合格すると登録証が交付されます。万が一不合格となった場合はそのまま所持し続けることはできませんので、再度警察署に持参し廃棄処分を依頼することになります。

銃刀法についての注意点

日本刀は銃刀法の規制を受けるため未登録のものや登録審査に不合格だったものを所持していると銃刀法違反の罪により刑罰が科されます。くれぐれも違法所持とならないように適切な手続きを行うようにしましょう。手続きについてお困りの際は行政手続きの専門家である特定行政書士にお気軽にご相談ください。

所有者変更の届出

日本刀を購入や相続などをして所有者が変わった場合には、所有者変更届を提出する必要があります。

ここでは所有者変更届の提出方法について詳しく解説していきます。

届出義務者と届出期限

届出は購入や相続などをして新たに所有者となった者が行います。届出期限は取得から20日以内です。期限内に必ず届出を行うようにしましょう。

届出先

届出は各都道府県の教育委員会に対して行います。

届出書の記載事項

届出書には次の事項を記載します。登録証などを見ながら記載してください。

刀に関する項目

  • 登録番号
  • 種別
  • 長さ
  • 反り
  • 銘文
  • 譲り受け、または相続により取得した年月日
  • 旧所有者の氏名

新所有者に関する項目

  • 届出年月日
  • 住所
  • 氏名
  • 電話番号

届出書と一緒に登録証のコピー等を添付して届出を行います。

届出書は各都道府県教育委員会のサイトなどからもダウンロードできますが、上記の事項が記載されていればハガキや便せんなどに記載したものでも構いません。また、持参や郵送以外にファックスでも受け付けていただけます。

※各都道府県教育委員会により様式や受付方法などが異なる場合がありますので、届出書を送る前に必ず確認をしてください。

所有者変更の届出の手続きは以上になります。

銃刀法

 日本刀に関する法律として有名なものに銃刀法があるかと思います。

今回はこの銃刀法について解説していきます。

 銃刀法とは正式には「銃砲刀剣類所持等取締法」という名称の法律です。

 この法律では、刀剣類等の所持使用等に関する危害予防上必要な規制をすることを趣旨としています。

規制対象となる刀剣類とは?

 ではどういった日本刀がこの法律の規制対象になるのかを確認していきましょう。

銃刀法では

 「刀剣類」とは

  • 刃渡り十五センチメートル以上の刀
  • やり及びなぎなた
  • 刃渡り五・五センチメートル以上の剣あいくち
  • 並びに四十五度以上に自動的に開刃する装置を有する飛出しナイフ

のことを指します。

 ただし、刃渡り五・五センチメートル以下の飛出しナイフで、開刃した刃体をさやと直線に固定させる装置を有せず、刃先が直線であつてみねの先端部が丸みを帯び、かつ、みねの上における切先から直線で一センチメートルの点と切先とを結ぶ線が刃先の線に対して六十度以上の角度で交わるものは対象外とされています。

 刀剣類は銃刀法により原則として所持が禁止されていますが、教育委員会の登録を受けたものを所持する場合には規制の対象外となり、合法的に刀剣類を所持することができます。

 よく勘違いされがちですが、日本刀を所持するためには、日本刀の登録が必要なだけであり、所有者が所持のための免許等を取得したり許可を受ける必要はありません。

日本刀の登録

 日本刀の登録は教育委員会により行います。教育委員会において登録された日本刀には登録証が交付されます。

登録を受けた日本刀に以下の事由が生じた時には、登録証を返納しなければなりません。

  • 当該刀剣類を亡失、滅失した場合。
  • 盗まれた場合。
  • 海外へ輸出した場合。
  • 亡失し、又は盗み取られた登録証を回復した場合。

登録に関する届出

 以下の場合には20日以内に教育委員会に届出を行わなければなりません。

  • 登録を受けた刀剣類を譲り受けた場合。
  • 相続により取得した場合。
  • 貸付け若しくは保管の委託をした場合。
  • 貸付け又は保管の委託をした刀剣類の返還を受けた場合。

ただし、試験研究研磨若しくは修理のため、又は展示等のための貸し付けや保管の委託をした場合には届出をする必要はありません。

日本刀と登録証

  • 登録を受けた刀剣類を譲り渡したり、貸し付けたり、保管を委託したり、他人に運送させる際には登録証とともにしなければなりません。
  • 登録を受けた刀剣類を譲り受けたり、借り受けたり、保管の委託を受ける際には登録証とともにしなければならない。
  • 登録証のみを譲り渡したり、譲り受けることもしてはなりません。

登録証は常に登録を受けた日本刀と一緒になければなりません。

 日本刀は我が国の重要な文化遺産であり世界に誇る美術品ですが、一方で法令の不知ゆえに思わぬ刑罰を被る可能性もありますので、銃刀法などの日本刀に関する法律の最低限の知識を備えておいていただければ安心かと思います。

 手続き等でお困りの際は、是非お気軽にご相談ください。